再びバラマキ対策
さすがにちょっと、これはキツイかなぁ。
少し前、「景気対策がバラマキと呼ばれる理由」では、財政のことあんまり考えずに「消費税無料にしちゃえば?」なんて呑気に話してましたが、ちょっと今度の15兆円規模の経済対策には、正直懸念してしまいます。バラマキって呼ばれても仕方がないかな。つか、選挙対策用のバラマキでしょ。経済対策の内容が、子育て支援も雇用もエコも景気刺激も金融対策も、全部やっちゃいますよって大盤振る舞い過ぎです。
組織運営で言えば、「多額のお金を多方面に注入して利用すればその組織が再生復活する」と言う考えは、もう議論する余地もなく愚策です。力は分散させるだけ効果はなくなりますから、出来るだけ集中させて取り組む必要があります。だから、こういった経済対策のとり方って、正直ホント難しい。
いやね、確かに子育て支援もエコも景気対策の一環にはなりますよ。子育て真っ最中の家庭ともう子育てが終わった家庭で比べた場合、同じ金額のお金であっても、子育て家庭の方が消費に回る可能性が高いわけですし。エコだ!エコだ!と騒いだところで、結局のところ新製品購入やら新システム導入と言った消費刺激の側面がそこにはあるわけですから。一概に、子育てやエコは福祉であって経済対策じゃねーだろ、みたいな議論には繋がりません。
でもね、セグメントを増やせば、その分だけ資源は分断します。資金も労力も分散するわけです。本当にその対策が有益な資金効率をもたらすかと考えたら、首を縦にはふれない。
経済対策の内容を見ると、なんだかんだ言いつつ結局はエンドユーザーに金がまわっていく比率が高いわけです。一応お題目が分かれていますから、この経済対策で恩恵を受けるのは子供のいる家庭や住宅購入者、高額相続税納付者などに限定されているのかなと思いがちですが、新車やエコ家電購入者やら中小企業、介護、雇用などなど・・・と、ここまで広範囲に対策が採られるのであれば、かなり広範囲にわたってお金がエンドユーザーにまわっていくことになりそうです。
でも、それなら先のバラマキ給付金と合わせて直接国民一人一人にお金を渡しちゃえば?って思うわけです。財政出動する場合、その金は官僚の天下り先であるナントカ法人に沢山お金がまわっていくわけですから、それなら迂回させないで直接消費者に渡してしまった方が良いんじゃないですかね。もちろん、そのナントカ法人が全て無用の長物ってわけじゃないでしょうけど、限りある資源を効率的に使うには、余計なところにお金がかかる事態は避けないと。
私も企業の建て直しに参加するときは、資金が注入される前に必ず財務状況を確認して、ムダを処理するように努めます。経営の上手くない会社って、かなりの確率で無駄なところに経費をかけてたりしますから。そして、削減だけじゃなく使い道も分散させずに集中させます。資金効率を最大化していくにはそうするのが常套手段ですから。もちろん、軋轢は生じます。でも、そうやらないとせっかくの限られた資金が非効率にしか運用できなくて、結果的に企業再生が上手くいかなくなります。集中と削減が、資金投入の際には大切になってくるわけです。
だから、そういった意味も含めて考えてみても、色んなセグメントに手を出しすぎちゃ、逆に問題解決の本質からは遠のいてしまうわけです。
しかも、大盤振る舞いして15兆円使って、その財源が赤字国債に頼るって・・・いずれお鉢は私たちに回ってくるわけですから。税収が減る可能性がある中、赤字国債が増えると、その比率が逆転するかもなんて言われてるのに、借金増やして支出も増やして、じゃあリターンがどのくらいになるのか見込んでるんでしょうか?どこで何を使って、どこは抑えるかってことをハッキリさせて取り組まないと、いずれ私たちの首が回らなくなっちゃいます。
今一番大切な政治的判断と言うのは、まず優先順位を付けることです。もちろん国家運営ですから、どれかを切捨てすれば良いって問題ではありませんが、モノゴトには順序というものがあるわけで、現実的な問題解決を実行するには、優先順位をつけて取り組んでいかないと。優先順位を付けるというのは、どのセグメントが優れててどれが劣ってるかということではなく、長期的に見て全体の結果が最適となるように順番を付けていくという方法論のことですから。
あれもこれもやって、全部上手くいきましたってのは皆無に近く、どちらかと言えば全部上手くいきませんというのが、優先順位を付けない行動の行き着く先です。個人の仕事だって組織全体の活動だって全部そうでしょ。それなのに、国家だけは別なんでしょうかね?確かに全方面的な経済対策しちゃえば万人ウケしますから、これに野党が反対して解散しちゃえば与党側は有利に選挙を運べるかもしれません。格好の選挙材料にはなるでしょうけどね。でも、八方美人は嫌われちゃうぞぉ。
実際に赤字問題を抱えるこの国が生き残るために財政出動が必要なのであれば、最小の資金で最大の効果を発揮できる様に全力で取り組むことが必要であって、カネの量と配った先の数なんかじゃ、決してありません。ということで、今回の経済対策は、選挙対策面においては最適化されていても、その効率的資金運用の面からすれば問題大アリだと判断せざるを得ないかと。バラマキというのは的を得た表現みたい。
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post by ノリユキ at 13:39 | Comments/Trackbacks(0)








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