年内に景気は回復の兆しを見せるのか?

今回は何気に報道されてる度合いが小さいような気もしますが、G7がとりあえず無難さを醸し出して閉幕しました。

時事ドットコム:世界経済「年内に回復始まる」=危機再発防止へ政策協調-共同声明採択・G7閉幕

これによると、世界経済はまだ下ブレのリスクはあるものの、今のところは安定化の兆しが出てきており年内には回復の可能性があるそうです。しかし、ホントのところはどうなんでしょ?

確かにここのところ、経済指標は昨年末から年始におけるような悪化ばかりを示唆するものとは、少し違ってきてるように思います。悪予想を超えるものもありますが、予想よりも良い結果となることもしばしば見られるようになってきてますから。悪く言えば「まだぐらついてんじゃん」ってことですが、良く言えば「やや悪化が収まってきたみたい」とも言えるわけです。まあ、先進国のリーダー達は「ダメだダメだ」ばっかり言ってるわけにいきませんから、これを受けて「ポジティブに行こうぜっ!」みたいな雰囲気にしておくのは当然のことです。

そんな中で共同声明にある「経済活動は年内に回復し始める」という表現がやっぱり気になります。「景気が回復し始める」じゃなくて「経済活動が回復し始める」わけですから。何を持ってして経済活動なのかってのが問題です。まあ、この辺に前向きさの裏側にG7の慎重さが窺えるわけですが、恐らくこの表現って、景気回復のことじゃなくて設備投資等の経済活動が年末までには上向きはじめるんじゃねーかって程度のことなんだと思います。つまり、景気回復となるかは別としても、そのきっかけとなる様な兆しが年内には出てきそうだということで、逆に言ってしまえば、年内に景気回復が始まるという言及は避けたとも受け取れるわけです。

個人的には年内に景気回復を実感できることは難しいと思ってます。

例えば、株価は景気回復を示唆しているかという問題。俗に株価は景気を先取りして反映すると言われています。どのくらい先取りするかって言うと俗に半年とか10ヶ月とか。また、比べる指標や内容によっては1年以上株価が景気を先取りします。

じゃあ、実際の株価はどうなんだ?ってことですが、日経平均で言えば確かに下降していた株価は一端3月で底を打ち、上昇を始めています。ただ、実際のところは9000円で一端頭打ちで多少の戻りを見せているわけで、この壁を抜ければ上昇機運は高まるんでしょうけど、可能性としては再度戻っていくことも考えられるわけで・・・9000円抜いて9500円くらいまでは勢い良くても、そっから失速する可能性だって十分あります。ということで今は微妙な局面でしょうから、これから株価が上げつづけて行くかは何とも判断しづらい状況で、そういった意味で言えば、年内に景気回復がはじまるというのは、まだまだ疑わしい状況です。ダウなんか見ても似たような状況ですから、中国を除けばおおむね各国は似たような状況かと。

それ以外で考えても、年内の景気回復を疑問視してしまう様な問題が山積みです。自動車業界では、フォードが赤字大幅縮小を見せたものの、クライスラーとかヤバそうですし。米国政府による融資は難しそうで、昨日はクライスラーが破産法を申請するんじゃないかって報道で揺れたみたいですし(クライスラー副会長によれば、月内の申請はないみたい)。昨日はリスク回避で大きく円高に振れました。

おまけにサブプライムローンによって抱え込んだ膨大な不良債権の処理問題があります。これ、普通に考えたって年内でカタが付くとは思えないですし、直ぐに済みそうな気配も今のところなさそうです。

こんな風に考えてくと、やっぱ年内の景気回復は難しいかなって。G7の共同声明で言うところの「経済活動の回復」程度が妥当なところかと。まあ、私は昨年の6月頃にサブプライムローンの問題を甘く見積もってたという事実がありますから、私の予想なんて当てにはならなんですけどね。雑感としてはそんな感じ。

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post by ノリユキ at 17:35 | Comments/Trackbacks(0)



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