出版業界で流通改変の動きが加速化してる様ですが
出版業界も大変なんでしょうね。
出版8社が「責任販売制」を導入 懸案の返品率抑制に期待 (1/2ページ) – MSN産経ニュース
従来の委託販売制から抜け出そうという動きが最近加速化してます。小学館は既に去年の終わりごろに一部に手をつけ、講談社も責任販売制を取り入れていく予定ですが、今度は大手じゃなくて中堅どころ8社が共同で責任販売制の導入に踏み切ったようで。
まあ、流通改変と言っても、出版社側の主導で行なわれている様ですし、メリットばかりが強調されてますが、今の枠組みを変えて行くって、結構な冒険かと。書店側は。
基本的に、出版社側は書店側のマージンをアップさせるわけですが、今までの返品受け取りに必要だった経費分が浮くわけですから、それほど大きな痛手を食らうとは思えません。逆に言えば出版社側は、今までよりも無駄なコストの発生を圧縮できるわけですから、本の売れない時代からすれば、メリットは大きいのかも。
けど、書店側は結構勝手が違うわけで。確かにマージンの比率は高くなりますけど、そもそも今までは売れないやつは返品すれば良かっただけのものを、今度は仕入れた分を自分らで採算を合わさなくちゃいけなくなります。しかし、書店側にそういったノウハウはない。今までやってこなかったんだから、そういったノウハウが蓄積されているわけがないのは当然で、結構厳しい環境におかれるんじゃないかと。
私は面倒なので出版社側が提示している責任販売制の中身は見てないのですが、内容によっては、とうとう書籍の値下げ販売が可能になるわけです。ノウハウの乏しい書店は、今後売れる可能性の乏しい在庫を大量に抱える可能性も出てきますが、そうなったら値引きによる在庫放出が始まりますし、値引き合戦に火をつける可能性だってあるわけです。
要するに、今までやってきた委託販売制から責任販売制になることで、流通が他業界と同じ状況に置かれるようになっただけの話ですが。ただ、他業界で当たり前の様に起こっていた波を、本屋さんが被るのは初体験ですから、面食らうでしょうねぇ。
そうなると、もう恒例のごとく大手書店の販売戦略に中小の書店はついていけずに・・・う~ん、大変だ。
消費者側にも改変によるメリットとデメリットが考えられます。メリットは、安く本を入手できる可能性が広がるということ(注:後述)。デメリットは、在庫を抱えることがリスクとなった書店では、売れるものをガンガン売り、売れないものは仕入れない、もしくは後回しにされる傾向が出てくるということ。つまり、流行に流されやすい体質が顕著になっていくわけです。
委託販売制ってデメリットもありますが、知的財産が商業主義の波にさらわれないための防波堤の役目も果たしていたわけですから、この辺の問題は消費者にも大きく影響してくるのかも。
そうなると、それこそ情報格差が出てくるのかもね。貴重な情報は、賢い人間しか気づかないようなところにしか置かれていない状況ね。頭を使わないと、目の前にある薄っぺらな部分しかかじれなくなるかも。まあ、今までもそうだったと言えばそうなのかもですけど、これからはそれを加速させていく可能性が大しょうね。
ただ、やっぱり気になるのは、大手出版3社と大日本印刷がブックオフの大株主になったってこと。出資比率が全体の31%を占めるそうです。これ、さっき(注)を付けた「メリットは、安く本を入手できる可能性が広がるということ」にかかってくるわけで。
つまり、責任販売制となると今まで安売りをしなかった書籍が書店によって安く売られるようになるわけで、こういったときにブックオフの様な大手中古書籍販売店の存在が無視できなくなってきます。書店による新刊の安売り価格と古本屋の中古書籍の価格の差の問題。この辺りを調整していく必要性が今後出てくるのかな。だから、大手出版社と大日本印刷は、ブックオフに触手を伸ばしたわけでしょ。
大金積んでブックオフの出資者になったんだから、潰す気はさらさらないでしょう。が、このブックオフの件に関して言えば、新たに出版業界が再編を迎えるにあたっての利害調整の必要性を見越しての行動なのかな、と思えてしまうわけです。関係者からすれば、ちょっと目を離せない状況かも。
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post by ノリユキ at 02:02 | Comments/Trackbacks(0)








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