2011/12/14(水) [ business ]
つい先日8日、今度はGoogle+とAKB48の連携プロジェクトが発表され、Googleは新サービスのキラーコンテンツとしてAKB48を持ってきたんじゃね?との推察が私の頭の片隅で確定した今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?私はとりあえず元気です。し、「AKB48 Now on Google+ 」に参加しちゃおうかなでもちょっぴり恥ずかしいななんて思う日々を送っております。そして、とっても久しぶりの更新です。
さて、モノの売れないこんな時代にモノを売ってくれる最強コンテンツAKB48のその暴れん坊ぶりを明確にしてくれる記事を、ちょっと前に読みました。
Business Media 誠:AKB48で売上36%アップ、カゴメ『野菜一日これ一本』のPR戦略
確かに世の中、健康志向が高まってますが、野菜ジュースって既にコモディティ化してて差別化が難しい商品でしょうから売上を10%でも伸ばしてくってのは大変なんじゃないかと。ところがその売上をキャンペーン期間中の前年同期比で36%アップさせるって、ちょっと凄いなって思ってしまいます。
で、そんなカゴメのPR戦略の内容がざっとこの記事になってます。これ読むと、「野菜一日これ一本」をロングセラー商品として育てる意図のあるキャンペーンだった様です。結構テコ入れがシッカリとやられたようで、メインターゲットに対するメッセージの送り方を母親目線じゃなくて友達目線になるようにしたとか、口コミ効果も考えネットと他メディアでは別展開で臨んだとか、結構練り込まれた企画だったんだなぁということが伺えます。
ただ、それぞれの施策が全体としてバラバラにならないように連携・統一化され、またその共通アイコンとしてAKB野菜シスターズを登場させていることが、とっても戦略的です。
カゴメのコーポレート・コミュニケーション本部広告部の鶴田秀朗課長曰く「今回のキャンペーンを総括すると、AKB48というキャラクターのコンテンツ力の強さがすべてでした。」とのことですが、やっぱそのキャラクターを活かすも殺すも企業サイドの戦略次第なんだなと。
この記事の中で、個人的に印象深かったのは、
「野菜ジュース=元気」というイメージの促進とか、「ランチで一緒に飲んでほしい」とかいろんなことを言いましたが、人間はそんなに複雑なことは頭に残らないんですね。キャンペーンについて自由回答で尋ねた時、「楽しそう」とか「元気そう」とかそんな答えばかりでした。
なんとなく頭の中ではわかってることなんですけど、実際色々と取り組んでくと複雑に考え複雑に表現し複雑な回答を求めがちなんですよねぇ・・・。さあ、反省するぞ。
post by ノリユキ at 12:42 | Comments/Trackbacks(0)
2009/08/02(日) [ IT・Web | business ]
只今人気急上昇中のTwitterですが、このサービスをマーケティングやらブランディングのツールとして模索している人って結構多いようです。
でも、実際に日本ではそういったツールとしてTwitterを活用できるんでしょうか?その辺のことを、最近チラホラとTwitterをいじっている私が、その感想でも述べてみようかと。
ぱっと考えたところ、現在のTwitterがビジネス・ツールとして機能させるために抱える問題点は、大きく分けると3つほどあります。1つは、その規模の内容。2つめは、コンテンツの価値を高めづらいTwitterの特性。そして3つめは、その人気の耐性です。
規模の問題
まずは規模の問題。現在日本におけるTwitterのサイト訪問者は78万人とも言われ、100万人を超えるかの勢いです。が、現在のこの規模でマーケティングを行なおうとする場合、正直分母が少な過ぎです。「十分通用する数じゃね?」とか思う人もいるかもしれませんが、例えば78万人規模の都市を1つ抽出するのと違って、その規模の構成内容に大きな偏りが見られます。現在のTwitter利用者が、多くの市場で想定される平均的な層とは言い切れないわけです。
だって、現在のTwitterの利用者層は、アーリーアダプターからアーリーマジョリティーへの過渡期と考えられますから、比較的技術的なものに早めに飛びつく層で占められているわけです。少なからずとも平均的な対象者よりもその行動性向が若干ずれています。モバイルでTwitterとかいった場合、iPhoneで盛り上がったりするわけでしょ。でも、一般的なケータイ・ユーザーがiPhone持ってる比率は少ないですって。
こういった点を踏まえれば、現在のTwitterの利用者をビジネスにおけるターゲットにしようとする場合、そのコンセプトに合致するビジネスは限られてくるわけです。大方のビジネスがTwitterをマーケティング・ツールとして機能させるためには、キャズムを超えて一般的な普及へとタッチするまでを待たねばならないことになります。
コンテンツの価値を高めづらいTwitterの特性
あるインフラやサービスを用いてマーケティングを行なったり、ブランディングを試みる際に、最も大きな課題は自己のコンテンツ利用者を増やさなければいけないということです。人が集まらなければ売れませんし、また集めることが出来なければブランディングの意味もありません。なので、Twitterにおいては、フォロー数を増やす必要があります。
では、どうやって増やすのか?例えば、こちら側からフォローしまくって、それに返答するかのようにフォローを返してもらうことで増やすと言うやり方があるでしょう。また、フォローしてくれた人に何らかの特典を与えることでフォロー数の増加を試みることも出来るかもしれません。
しかし、その様なフォロー増加は、結果として実体が薄い、つまり数は集まっても実際にtweetに目を通してくれる可能性は非常に低いわけです。もっと能動的・積極的なフォロワーを増やす必要があります。
そのためにはまず、自己のコンテンツの価値を高める必要があります。ブログにしろSNSでコミュニティーを作るにしろ、そのコンテンツの価値が低ければ、人は集まりませんし、信頼も共感も得られません。ですから、ビジネス・ツールとしてTwitterを用いるのであれば、自らのアカウント内でのコンテンツの利用価値を高めなくちゃいけないわけです。
ところがTwitterはその特性上、情報価値を高めづらい位置にあると言えます。これに対しては、2つの方向性から考えられるんじゃないかと。1つは、よく言われる情報の流動性。そしてもう1つは、しょせん「つぶやき」だということです。
情報の流動性
まず1つは、情報の流動性です。Twitterの情報は、いわば電光掲示板で流れるニュースの様なものです。リアルタイムで情報が流れていく様を目の当たりに出来るという利点がありますが、情報をストックし整理しつつ使うことにはむいていません。フロー型の情報サービスと捉えた方が良いでしょう。
となると、Twitterで自己コンテンツの利用価値を高めようとする場合、この流動性が長所となるケースと短所となるケースが出てくるわけです。
長所となるケースは、ニュースサイトなどがTwitterを利用する場合。先の例えの通り、Twitterの情報は電光掲示板に流れるニュースの様なものですから、速報性を必要とするニュースサイトなどは、Twitterを利用する価値が大いにあるわけです。
しかし、その逆に流動性が仇となるケースもあります。例えば、そうですね、う~んと・・・じゃあスキンケア。スキンケアのメーカーにしろ販売店にしろ、Twitterでそのコンテンツの利用価値を高めるためには、顧客にとって有用な価値ある情報を提供し続けなければいけません。ところが、スキンケアというジャンルに絞ってみると、そう簡単に新着ニュースは現れません。ニュースがなければ流せない。新商品の紹介やセールなどの新情報をたまに提供しても、フォロワーがその瞬間もしくはある程度の時間範囲内でTwitterを利用していなければ、その情報を見せることは難しくなってきます。相手の利用頻度が低ければ、その情報に出くわすことは稀になりますし、逆にヘビーユーザーになればなるほど、フォローしている数が増えるため大量な情報の中から相手の目を留まらせる情報を提供していくことは難しくなっていくわけです。
では、ニュースを流す頻度が低いジャンルのビジネスは、コンテンツの価値を高めるために他にどんな情報を利用者に提供するのでしょうか?多くの場合、それは成分などの基礎知識をコンテンツに載せることだったり商品の有益な使い方を提供することだったりします。しかし、こういった情報はストックされなければ意味がありません。コンテンツ内部からいつでも引き出しやすい状況で情報が置かれていなければ、意味がないわけです。しかしTwitterで流される情報は、次から次へと過去のものとして遠くへと流れ去っていきます。お気に入りの機能もあることはありますが、Twitterがその情報をストックしたり整理したり検索で引っ張り出していくことは、他のサービスに比べ不向きであることは事実でしょう。
ですから、情報の流動性という特徴を上手く利用できないジャンルのビジネスからすれば、Twitterをツールとして選択する理由が見当たりません。
しかし、もっと大きな問題点は、流動性よりも「つぶやき」という形態にあるんじゃないかと。
情報価値を求めない「つぶやき」という現実
Twitterは1つの記事を140文字という少ない文字情報で提供します。しかも、タイトルがつけられないし、カテゴリ分けも出来ない。この制限下において、1単位の小さい情報をコンセプトから外れることなく、しかも利用価値の高い形で次々と提供できる企業や人が一体どれくらい存在するんでしょうか?
もし、それくらいの力量があるのであれば、Twitterなどではなく、もっと別な形で直接大きな収益を手にすることが可能でしょうから、その様な人がTwitterから去っていくのは自然の理です。
しかも、情報の受け手自体が、高い情報価値をわずか140文字以内の言葉に求めていないとも考えられます。そもそも雑談程度の会話がリアルタイムで感じられ共有できたらそれで良いと思っている人が、Twitterを楽しんでいるわけですから。しょせん、つぶやきは「つぶやき」なんです。
で、このことはむしろマーケティング・ツールとしてではなく、ブランディング・ツールとして致命的です。「つぶやき」がニュース速報やリンクを貼った広告として活用はできても、それ以上の価値を形成できないのであれば、自社や自己のブランディングには、全く役に立ちません。1つのコンセプトに基づいて「つぶやき」し続けることが非常に難しく、しかも1つのつぶやきに情報価値を濃縮しづらい状況において、一体どうやってブランドを構築しろというのでしょうか?単なる雑談+αでブランディングが出来るほど、ビジネスは甘くありません。
いやね。でも、ブランディング出来るケースはあるんですよ。しかしそれは、ブランドの構築というよりは、ブランドの強化としての側面です。
ブランドを強化できるTwitterの威力
例えば、「おはよう」。このつぶやきにたいした情報価値はありません。
でも、本当でしょうか?
実は、「情報」というものは、その情報そのものだけに価値が存在するわけじゃありません。情報の背景にある属性、例えば誰がその情報を発信したか?という情報発信者によって、情報の価値は変わってくるわけです。
例えば、「おはよう」。このつぶやきが、全くの見ず知らずであり興味のない人のつぶやきとしてWeb上に現れた場合、それは雑音にしかならないのかもしれません。しかし、その「おはよう」が友達だったとしたら?「あ。アイツ、今起きたな」といった具合にイメージが沸いてきますし、感情に多少の揺れが生まれるはずです。
では、この「おはよう」が有名人、例えば憧れのタレントさんだったりしたらどうでしょうか?普段は知るところのない有名人の言葉を、リアルタイムで目の前のWebで接することが出来るわけです。情報の受け手にとって、それは大きな意味を持ちます。遠い憧れの存在だったはずの相手が身近に感じられるだけじゃなく、今この瞬間を共有しているという特別な感情すら喚起しかねません。ましてや自分が思い切ってこのタレントに「 おはよう。今日も元気で頑張ってください」とRepleyしてみることも可能ですし、ましてやその返事が返ってくるとしたら・・・
もうお分かりの通り、既に特定の分野もしくは情報受信者の心理的な面において一定のステイタスを確立している会社や人などは、単なるつぶやきが情報の受け手にとって大きな意味を持たせることが可能になるわけです。つまりTwitterは、既に構築されているブランドを更に強化させる可能性を大きく秘めていると言えます。
もちろん、タレントなど有名人・著名人の日常を垣間見るには、ブログでも可能でしょう。しかし、ブログはTwitterの様にライブ感覚でその言葉を受け手に与えることは難しい。しかも、Twitterでは単独の発言だけでなく、他者との会話すらリアルタイムで第三者に見せることが可能になるわけです。今まで知られることのなかった意外な横顔をファンをはじめとする様々な人々に披露できるということは、Twitterならではと言えるはずです。
さらにもう1つ加えるならば、Twitterの「つぶやき」という特性から、情報受信者に対して発信者は、接触頻度を増やすことが可能だという長所が挙げられます。マーケティングにおいて、顧客との接触回数を増やすことが売上促進につながるということは既に周知の事実です。Twitterにとってみれば、まさにその利点を活かせるサービスを提供していると言えます。
この様にTwitterの持つ「つぶやき」という特性は、ある程度ステイタスを確立した会社や人にとってみれば、革新的なサービスであるといっても過言ではありません。もちろん、使い方を誤れば、毒にもなるということは言うまでもありませんが。
また、有名人・著名人でなくとも、自己ブランドを強化する方法も考えられないわけでもありません。ただし、Twitterによるブランドの構築そのものは難しいわけですから、既存媒体からTwitterへの誘導、つまり
ブログの閲覧者・メルマガの読者・商品の購入者 → Twitterのフォロワー
という流れを組むことで、他の媒体で構築したブランドを強化することは可能なのかもしれません。
危険な人気の耐性
ただ、3つめの問題点として、人気の耐性というものが考えられます。耐性というのはこの場合、一端おきた熱がどこまで維持できるかということです。そして、Twitterには熱しやすく冷めやすいという特性が備わっているんじゃないか?というのが、正直な私の感想です。
Twitterにおける面白さは流動的な情報をリアルタイムで共有することですから、ある意味流行は起こりやすいのかもしれません。しかし、それは流動性のもとで直ぐに過去のものとなることの裏返しとも言えるんじゃないかと。熱もあっという間に冷めてしまうという危険性が高いように感じます。もちろんこれは、あくまで私がそう感じている範囲であって、実証して見せたわけじゃありません。今後ふぁぼったーなどで示されるワードの移り変わりの激しさがそれを裏付ける結果となるかもしれませんが、私はそんな計測、面倒くさくてやってらんねーということが前提の個人的な感想です。
しかし、想定した様にTwitter内で起きた流行りが非常に短い一過性のものであれば、ビジネスとしてそこに乗っかることが難しいばかりでなく、自力で起こした流行さえ捉えるタイミングを逃してしまう可能性が大きいということです。これは、マーケティング・ツールとしては非常に厳しい状況です。
また、先ほど述べた接触回数の多さというのは、長所の裏側で非常に大きな問題を抱えています。それは、「飽きる」ということ。最初のうちは良いのですが、それが繰り返されるごとに人はその対象に対して飽きていきます。珍しくもなんともなくなり、コモディティ化していきます。日常化してしまえば、次第に気に留められなくなっていきますから、逆にブランドの価値を低めてしまう結果も考えられるわけです。
さらに、Twitterというサービス自体の熱が、どれほど維持できるのかという問題があります。サービスには、その時代において様々な盛隆がありますから。Twitterが流行っているからと言って、それがいつまでも続くとは限りません。
ましてや、他のビジネス・ツールに比べると、Twitterの人気は長くないんじゃないかとも言える状況だって考えられます。例えば、同じ盛隆の中にあっても、メール・マーケティングはその性質がブッシュ型であるという強力なマーケティング・ツールですし、メールそのものがネット利用者にとってスタンダードとなっているため、一時の勢いはないにしろ、廃れるまでには至っていません。しかし、コンテンツがしょせん「つぶやき」であり、コミュニティーとしてのつながりも「ゆるい」ことを特徴としてもつTwitterが、どこまでこの盛り上がりを維持できるかと言えば、大きな不安は隠し切れないはずです。
この様に利用者の熱が冷めてしまった場合、その被害を最小限に食い止めるには、Twitterにおける自己の着地点と引き際を、予め設定しておく必要があるんじゃないでしょうか。
とまあ、以上が1ヶ月程度しかTwitterをいじったことのない私の感想です。問題提起が多いように思えますが、別にだからと言ってTwitterのマーケティング・ツール、ブランディング・ツールとしての可能性を否定する話じゃありません。まだ気づかない可能性や問題点は、これからも出てくるでしょうし、それを乗り越えることがある意味ビジネスそのものとも言えるわけですから。
今から参入しておいて上手くいけば先行者組に入りますし、仮に上手くいかなくともTwitterにかける投資費用など微々たるものでしょうから、試験的な意味合いも含めて早期参入のリスクはかなり少ない様に思います。「ビジネス・ツールとしては使えねーよ」とか言って切り捨てるよりは、その模索する姿勢を高く評価するべきだと思いますけどね。
ps:
ちなみに、自分のつぶやきをフォローしてくれている人のことをフォロワーと呼ぶかどうかは定かではありませんが、ここではそういった意味で使っています。
post by ノリユキ at 17:20 | Comments/Trackbacks(0)
2009/07/07(火) [ business ]
出版業界も大変なんでしょうね。
出版8社が「責任販売制」を導入 懸案の返品率抑制に期待 (1/2ページ) – MSN産経ニュース
従来の委託販売制から抜け出そうという動きが最近加速化してます。小学館は既に去年の終わりごろに一部に手をつけ、講談社も責任販売制を取り入れていく予定ですが、今度は大手じゃなくて中堅どころ8社が共同で責任販売制の導入に踏み切ったようで。
まあ、流通改変と言っても、出版社側の主導で行なわれている様ですし、メリットばかりが強調されてますが、今の枠組みを変えて行くって、結構な冒険かと。書店側は。
基本的に、出版社側は書店側のマージンをアップさせるわけですが、今までの返品受け取りに必要だった経費分が浮くわけですから、それほど大きな痛手を食らうとは思えません。逆に言えば出版社側は、今までよりも無駄なコストの発生を圧縮できるわけですから、本の売れない時代からすれば、メリットは大きいのかも。
けど、書店側は結構勝手が違うわけで。確かにマージンの比率は高くなりますけど、そもそも今までは売れないやつは返品すれば良かっただけのものを、今度は仕入れた分を自分らで採算を合わさなくちゃいけなくなります。しかし、書店側にそういったノウハウはない。今までやってこなかったんだから、そういったノウハウが蓄積されているわけがないのは当然で、結構厳しい環境におかれるんじゃないかと。
私は面倒なので出版社側が提示している責任販売制の中身は見てないのですが、内容によっては、とうとう書籍の値下げ販売が可能になるわけです。ノウハウの乏しい書店は、今後売れる可能性の乏しい在庫を大量に抱える可能性も出てきますが、そうなったら値引きによる在庫放出が始まりますし、値引き合戦に火をつける可能性だってあるわけです。
要するに、今までやってきた委託販売制から責任販売制になることで、流通が他業界と同じ状況に置かれるようになっただけの話ですが。ただ、他業界で当たり前の様に起こっていた波を、本屋さんが被るのは初体験ですから、面食らうでしょうねぇ。
そうなると、もう恒例のごとく大手書店の販売戦略に中小の書店はついていけずに・・・う~ん、大変だ。
消費者側にも改変によるメリットとデメリットが考えられます。メリットは、安く本を入手できる可能性が広がるということ(注:後述)。デメリットは、在庫を抱えることがリスクとなった書店では、売れるものをガンガン売り、売れないものは仕入れない、もしくは後回しにされる傾向が出てくるということ。つまり、流行に流されやすい体質が顕著になっていくわけです。
委託販売制ってデメリットもありますが、知的財産が商業主義の波にさらわれないための防波堤の役目も果たしていたわけですから、この辺の問題は消費者にも大きく影響してくるのかも。
そうなると、それこそ情報格差が出てくるのかもね。貴重な情報は、賢い人間しか気づかないようなところにしか置かれていない状況ね。頭を使わないと、目の前にある薄っぺらな部分しかかじれなくなるかも。まあ、今までもそうだったと言えばそうなのかもですけど、これからはそれを加速させていく可能性が大しょうね。
ただ、やっぱり気になるのは、大手出版3社と大日本印刷がブックオフの大株主になったってこと。出資比率が全体の31%を占めるそうです。これ、さっき(注)を付けた「メリットは、安く本を入手できる可能性が広がるということ」にかかってくるわけで。
つまり、責任販売制となると今まで安売りをしなかった書籍が書店によって安く売られるようになるわけで、こういったときにブックオフの様な大手中古書籍販売店の存在が無視できなくなってきます。書店による新刊の安売り価格と古本屋の中古書籍の価格の差の問題。この辺りを調整していく必要性が今後出てくるのかな。だから、大手出版社と大日本印刷は、ブックオフに触手を伸ばしたわけでしょ。
大金積んでブックオフの出資者になったんだから、潰す気はさらさらないでしょう。が、このブックオフの件に関して言えば、新たに出版業界が再編を迎えるにあたっての利害調整の必要性を見越しての行動なのかな、と思えてしまうわけです。関係者からすれば、ちょっと目を離せない状況かも。
post by ノリユキ at 02:02 | Comments/Trackbacks(0)
2009/06/23(火) [ business ]
この手の問題に公正取引委員会が入ってくることってあまりないとの認識でしたが、割って入ってきたと言うことは、何かしら強制力に不当性があったのかもしれません。
asahi.com(朝日新聞社):セブンイレブンに排除命令 公取委、値引き制限「不当」 – 食と料理
約1万2千店舗を抱えるコンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンの本部(東京)が、販売期限の迫った弁当などを値引きして売った加盟店に値引きをしないよう強制していたとして、公正取引委員会は22日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)で同社に排除措置命令を出した。
デイリー品の値引きを避けたいセブンイレブン本部側と、もったいないので値引きしたい加盟店との対立構造。まあ、いつものごとく両者には言い分があるわけで。
加盟店側としては、販売期限の迫った商品を単に廃棄するのはもったいないと思うのは、当然です。仕入れたものを廃棄しても、その原価は店側の負担ですし、廃棄のお金も店側の負担。どうせ捨てるなら、値引きして売っちゃった方が良いと思うのは、おかしくない。
でも、本部からすれば、それは困る。
1つは、自社グループに大手スーパーのイトーヨーカドーがあるということ。期限間近の商品を値下するなどスーパーの販売方法と同じ手法をコンビニでやられちゃ、グループ内で競合が発生してしまう可能性が出てくるわけです。出来ればスーパーとコンビにでは商戦を別に構えたいところ。
2つ目は、ブランドやマーケティング戦略が崩れてしまう可能性への危惧。安易な値引きをすると、一時的には良くても長期的に見た場合、収益悪化を招く可能性が出てきます。スーパーの様な大型店は薄利多売が可能ですが、コンビニの様にある程度規模が限られた店では、値引きをしていく戦略って、非常に難しいわけで。コンビにってスーパーみたいにカゴ一杯にして大量買いするお店じゃないですから、客単価が相対的に低いわけですし。そんな中で、コンビニに「値引き」とか「安い」というイメージが消費者の中で定着しちゃうと、すごい厄介。安物買い目当てで来店する顧客が増えると、ジワリジワリと収益を圧迫していきます。さらには、値引き合戦に巻き込まれかねません。
ブランドの構築って、ある意味、目の前にある美味しいところに手を出すのをガマンすることで、築きあげていくわけ。やるべきこととやっちゃいけないことを区別し、それを実行し続けることで、顧客にブランドのイメージを定着させ、確たる収益に結び付けていきます。
なので、安易な値引きを懸念してしまうのは、何もセブンイレブン本部に限った話じゃなく、マーケティングをかじった程度の人でも分かる話です。
そもそもフランチャイズ加盟店は、単にセブンイレブンの流通システムを利用したいだけじゃなく、「セブンイレブン」というブランドや経営戦略に乗っかりたいという意図もあったはずで、事実は知らないけど普通はそういった値引きうんぬんの話って、加盟するときに理解してるんじゃないんですかね?個々の場当たり的な判断は、逆に失敗に帰結する可能性を秘めていると認識しておくべきじゃないかと。
もちろん、こういったことは一概には言えません。デイリー品を廃棄期限間近に値引きしたからといって、本来のコンビニの来店目的が揺らぐとは限りませんから、その影響によるマイナス効果よりも、プラス効果の方が上回ることだって考えられます。
なので、本部も加盟店も対立構造のまま値引きするしないを決定するのではなく、もっと歩み寄って精査する必要があるんじゃないかと。値引きするモデル店をいくつか設定して、その効果の具合を測定してみて、その結果から踏み出すか踏みとどまるかを決めれば良いんじゃないですかね。テスト結果が悪ければ、加盟店だって値引きをしたいとは思わないでしょうし、結果が良ければ、それは本部だって大いに喜ぶべきことです。
本来が利益共同体なんですから、もう少し別な形で歩んでみるのも手かと。
post by ノリユキ at 10:23 | Comments/Trackbacks(0)
2009/06/13(土) [ IT・Web | business ]
ここ最近、Webサービスが変な意味で色々と話題になってますが。
SNSの収益がガクッと落ちててmixiとか広告枠ガラガラっぽいだとか、ゆびとまが突然運営停止しちゃって会員が放置され放題だとか。サイバーエージェントならアメブロPV水増しだとか、男の子牧場即閉鎖だとか。
んで、こんどはAsk.jpですか。一般向けサービスは撤退ってことですね。
「Ask.jp」検索が終了 一般向けサービス撤退:ITmedia Newsより
Webサービスって利用者無料のところがほとんどで、その収益の多くは広告収入でまかなってます。なんで、この不景気なご時世って、結構大変みたいですねぇ。テレビだって、製作減ってるんでしょ?だから安上がりな若手芸人たちが重宝されてるって言うし。
んで、やっぱ必死なんですかね。ま、いつの時代もビジネスは必死でしょうけど、なんか足掻いてる部分って大きくなってくるのかも。
Webの可能性をビックマウスで語る人っているし、もちろん可能性は大いにアリアリなんでしょうけど、結局収益を広告収入に頼らざるを得ない構造って既存メディアとなんら変わらないわけで。そこんとこ、超えていかないとね・・・まあ、言うは易し行なうは難しですが。
このブログで言ったのか別のところで言ったのかは忘れましたけど、Webにぃてんナントカとかクラウドコンピューティングとかバズワード掲げるのも良いんですけど、もうちょっと収益構造にイノベーションっぽさ醸し出していかないと、表面が著しく変わってみても、今みたいなことの繰り返しなんじゃねーかと。
post by ノリユキ at 11:14 | Comments/Trackbacks(0)
2009/05/18(月) [ IT・Web | business ]
何かと話題を呼んだ「男の子牧場」。開設したと思ったら、即効でパロディーサイトが次々と登場したのにも驚きましたが、本家はあっという間の閉鎖劇だったようです。
「婚活サイト「男の子牧場」サービス停止 家畜扱い批判受け」:イザ!
遊び心と実直さ。いくらWebサービス上のこととは言え、まあビジネスの線上に乗っかってるわけですから、この2つのバランスって難しいですねぇ。遊び心がなければユーザーからは受け入れづらいところでしょうし、かといって実直さというか公正さというかお堅い部分も大切なわけで。
まあ、苦情を寄せたのがどんな層に偏ってるかにもよるんでしょうけど、やっぱこれ、「婚活」という括りが大きかったのかもね。婚活やってる女性達は真剣に取り組んでる人が多いでしょうし、家畜に見立てた男と結婚ってのも嫌でしょうしね。結婚した後までも女友達から、「アンタんところの羊、元気ぃ?」みたいに自分の旦那のこと言われたりしてね。子だくさんパパになったら「羊のくせに・・・」って言われるのはもっと嫌だな。
別に男も女も異性の品定めなんて日常的にやってることですけど、それはもっと俗というか非公式な部分でのことですから、公式っていうか表舞台にそれを持ち込むのは、やっぱお下品に感じる人も多いんでしょうね。
まあ、サイバーエージェントさんも、公式では「昨今話題になっている『草食男子』というキーワードから連想し、女性がイメージしやすいように・・・」などと言ってた様ですが、女性ユーザー向けの「男の子牧場」を作っても男性ユーザー向けの「女の子牧場」を作る予定はなかったってことは、やっぱ「女の子牧場」を作っちゃうと何かと問題が起きるんじゃねーかくらいの意識は暗にあったんじゃないかと。家畜が男ならセーフだろ、みたいな。ま、勝手な想像ですが。
いずれにせよ、多面的な価値観が広がっていると言いつつ、ある意味世論は二極化しやすい傾向にある現在、遊び心と実直さのバランスをとるのは大変だけど、逆に言ったら大切なのかもね。
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2009/05/15(金) [ business ]
CMの6割、視聴者の心に届かず…好評価トップ「白戸家」 : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
要するにアンケートとって印象や好感をもった企業を5つ挙げてもらったら、2008年4月から翌年3月までの1年間に流されたテレビCM17,765作品中、10,147作品は全く記載されなかったんだってさ。まあ、取り立てて驚くような話じゃないとは思いますが、首をかしげるのはこっちの結論付け。
同研究所の関根建男代表は「名のあるタレントやクリエイターを使えば意識に残るというわけではない。CMと販売には関連性があり、印象に残らないCMは企業に貢献せず、日本経済のロスですらある」としている。
まあ、正論って言えば正論ですけど、でも先のアンケート結果とどの程度その結論が関係あるんでしょ。
こういったアンケートを実施した場合、回答に挙がってくるのは表層的な意識というか記憶の問題であって、CM効果とどれだけ関連性があるかは全く判断できない。回答に挙がったCMって、それはたまたま直近で見たCMの可能性が高いですし、最近仲間内で話が出たCMだからというものに起因するかもしれません。しかも、そのCMが仲間内で話になったのは、その話を持ち出した友人がそのCMに出ているタレントの大ファンだったからという理由だってあるわけで。
アンケートで5つ挙げろと言われたら、とりあえず思いついた順から書いていくんでしょうが、回答者にとっては記入に漏れた6番目の「思いつき」のCMの方が本人に大きく影響を与えている可能性はあるわけで。購入や好印象につながった影響をどれだけ本人が自覚しているかは、ケースバイケースです。
例えば、私にとって「やずや」のCMなんて好印象も残しませんから、アンケートに答えてねと言われて、まずこの会社のCMなんて記入することはないでしょう、今のところ。でも、あのCMの「やずや、やずや、やずや」と3回繰り返すフレーズは、意識の割と深いところには残っていたりして、アンカーになってる可能性は大きい。となれば後々私が何らかのきっかけで健康食品の購入を検討しようとしたときに、まっさきに候補に挙がってくるのはやずやの可能性って大いにあるわけですよ。もちろん、私がなぜやずやのCMを例に挙げたかって言えば、「なんか適当な例ないかな・・・」って考えたときに、最近やずやの社長のことに触れた本を読んだ記憶があったからで。
テレビCMって、もちろん購買意欲を掻き立てたり直接的なイメージアップの目的もあるんでしょうけど、必ずしも直接的に現れてくる効果だけが大切なのではなく、静かにしかし深く浸透させていく効用というのは絶対見過ごしてはいけない。多額のCM費用を捻出し続けて、直接効果しか期待しないんだったら、もっと品の悪いCMで溢れてるはずだし。むしろ問題なのは、テレビCMがどれだけの効果を発揮しているかが、実質的な計測が難しいということかな。
まあ、統計結果を安易に解釈するケースって多々ありますけど、結論を言わなくちゃいけない方はもっともらしいこと言わなくちゃいけないんでしょうし大変ですね、ってことですかね。
post by ノリユキ at 10:30 | Comments/Trackbacks(0)
2009/05/10(日) [ business ]
だから、どうしてこの手の話はいつもこんな具合に終始するんでしょうか?
「性善説」経営 vs 「性悪説」経営。あなたの会社は?(プレジデント) – Yahoo!ニュース
この記事の内容は要するに、マグレガーのX理論Y理論を持ち出して、Y理論で経営した方が社員のモチベーションも上がるし、結構大変かもだけど結果としては成果が上がるよ、って月並みな話です。ちなみにX理論は、人間って本来怠け者だから、命令と統制をきっちりやらないとダメだよってことで、Y理論は、人間って本来自発的な行動をするもんだから、目標とかやりがいを与えると効果があるよってことです。
でさ、二元論で語ればそりゃあ単純で分かりやすいんでしょうし、聞いてる方も何となく分かった気にはなるでしょうけど、現実の経営なんてそんな単純なもんじゃないでしょ。感情論として語るんであれば、そりゃY理論で経営語った方がもっともらしいですし、X理論の立場は常に悪者として終始させたほうが、ウケもイイでしょうしね。でも、水戸黄門のドラマじゃないんだから。
実際の経営においては、Y理論が全て良いかって言ったらそうでもなくて、例えばマズローの5段階欲求説に沿って自己実現目指すってのは、組織心理学者らの実験から妥当性が低いって結果が出てるわけですし、逆にX理論みたいに外的な強制力を加えたら実効性かが上がりましたってケースも十分観測されてるわけです。言われなくとも一生懸命になれる時はあるし、サボりたいけど見つかったら怒られるから仕方なくやるかって時だってあるわけだから、そりゃそうでしょ。Xの側面もYの側面も両方あって、始めて人間なんだ。
本来モチベーションを考える時なんてのは、「内発的動機は確かに必要ですけど外的な強制力が必要な場面もありますよ、さあどうしましょ?」ってのが課題なわけです。この手の話をするときは、「XもYも両方必要なんだけど」ってのが大前提にあって、じゃあXとYのバランスはどうしましょうかとか、その両者がをどういった比重でどう有機的に結び付けていくべきでしょうかってところから入っていかなきゃ、実質的に議論をしていく効果なんてないわけです。
なのに、こういった話になると、いっつもY理論支持みたいな結論付けばっか。ハッキリ言って食傷気味です。全体を見渡して「もっと自主性を尊重してあげてください」って、そりゃ小学校の校長先生かって話しなわけで、そういったのは各論で語るべき話ですから、ケースバイケースで「ここはもう少し目標設定を・・・」とか「ここは現場で直接顧客に接する従業員で大まかな方針を決めた方が・・・」とかいう話はできても、経営全体を人括りにしてXかYかを語るべきじゃねーっての。
まあ、全体からするとまだまだX理論に偏りがある経営が目立っちゃうし、そういった部分でのデメリットがクローズアップされやすいですから、「じゃあ、Yで行こうぜぃ!」って話しになるんでしょうけどねぇ。確かにこの記事で例に挙上げてるネッツトヨタ南国なんてのはY理論重視で今のご時世に恐ろしく成果を挙げてますし、私もこの会社スゲェって思っちゃってますけど、じゃあ逆にY理論重視でボロボロになっちゃったってケースだって探せば腐るほど出てくるでしょ。私の記憶の引き出しには身近な例が結構詰まってるぞ。だから安易にこういった話に終始してちゃ、月曜夜8時のTBS時代劇を楽しむ以上の意味はないでしょうに、って思うわけです。
ってここまで書いて、ふと気がつきましたが、要するにビジネスだ経営だっていくらかしこまって見せたところで、月曜夜8時のTBS時代劇を楽しむ以上のこと書いたら誰も読まねーよってことなのかもしれませんし、「文字数制限あるから、上っ面撫でる程度でしか語れねーんだよ、バーカ」って言われたら、そうですねその通りですって言うしかありませんね。だったら書く方も結構ツライのねん。
post by ノリユキ at 23:52 | Comments/Trackbacks(0)
2009/05/08(金) [ IT・Web | business ]
ゴールデンウィークが始まるとほぼ時を同じくして病床にて退屈をもてあましていた私ですが、その間方々では色々と面白そうなことがあったようで。
その1つに、ネットで話題になってたこの記事。かなり揶揄したその内容が、読んでて結構楽しい。
アメブロのPVが界王拳並みな件 - カイ士伝 -
アメブロのアクセス解析は人だけじゃなくてRSSリーダーや検索エンジンのロボット・クローラーまでもがPVに数えられているということを、カイ士伝さんがレポートしてます。
どうやらアメブロのアクセス解析とは、人のみならずプログラムまでもが平等にその存在価値を尊重されているという次世代アナライザーの様です。要するに実際の閲覧者の人数以上にアクセスがカウントされてるってことですけどね。こういったことは他のブログサービス付属のアクセス解析でも多少なりともありそうですけど、アメブロの場合はその程度がかなり大きいようで、その水増しっぷりが結構話題になってるみたいです。RSSリーダーを1分ごとに拾いに行かせる設定にしたら、かなりのアクセス数増加が見込めるってことですからねぇ・・・
まあ、穿った言い方をすれば、こういったことに対して知識のない多くのブロガーが他のとこでブログやるよりアメブロでブログ始めちゃえば、例えそこに実体がなくともアクセスたくさん!読者いっぱい!って大喜びでしょうから、ブロガーのやる気増加、モチベーションの維持に繋がるんだぜぃっ!という慈善活動ってことにもなるんでしょうが、結局のところアメブロ自体が得しちゃう結末ですからねぇ。正直ちょっと問題アリっぽいんですけど。
例えばアメブロって沢山の芸能人ブログを抱えているわけで、しかもマンモス級のアクセス数を持つブログも多数あるわけです。そういった意味で言えばタレントさんもアメブロさんもお互いマンモスアクセス数という宣伝効果にあやかってるわけですが、でもそんなブログのPVはかなりの数で人によるものじゃないかもしれないってねぇ・・・正直萎えます。
そう言えば、タレントの上地雄輔さんがアメブロでやってるブログが世界一のアクセス数を誇るブログとしてギネス入りしましたけど、この記録も多くは生身の人間による閲覧数じゃなくてロボットの回覧数だったりするわけですかね?この辺のことは、「Future is mild:アメブロのアクセス数について」で検証してるんで見てもらえればわかりますけど、こういうのも問題なんじゃないですかね。
もちろん、アクセス解析によるPVのカウントの仕方って、別に決まりがるわけじゃありませんから、各会社がそれぞれの方針でやっても罪にはならないですし、例えばライブドアよりアメブロの方がカウントが甘いからアメブロが悪いって話にもならないですが。
ただ、こういったものにある程度の基準がないと、他者が不利益を被ったりする可能性は否定できないわけで。各ブログサービスがそれぞれPV水増し合戦に参加しちゃたら、それこそとりとめもない事態になってしまいますし、ブロガーの皆さんは実体のないPV数という幻想の海をぬか喜びしながら泳ぎ続けるという悲喜劇が繰り広げられます。それが悪いのか?って言われたら一概には言えませんけど、同様にそういった事態が問題になり得るってことも否定できないんじゃないかと。
で、最も問題なのが、広告の件かと。広告主は実体の薄いPV数並べられてそれを根拠に広告費を払ってしまう可能性はありますから、基準のないPVカウントって広告主に不利に働いてしまうわけです。もちろん商売ですから、こういったテクニックもありなんでしょうし、別にネット広告に限らず、例えばマーケティング調査にしたってサンプル数なんてその実体は結構怪しいもんで、でもそれをある程度真に受ける形でクライアントは調査会社に金払ってるわけですし、一概にここだけが悪いとかそういった話じゃありませんけどね。ただ、「切込隊長BLOG(ブログ) Lead-off man’s Blog:アメーバブログのPV数水増し話について」でも触れてますが、サイバーエージェント自身が広告代理店業を営んでるわけですから、もうちょっと気を利かせてみても宜しかろうかと。
こういうのって、あんまり野放しになり過ぎちゃってると、実際の広告効果との差異から広告主が広告打つの控えてみたりするところも出てくるでしょうし、それが次から次へと始まっちゃうと、広告収入で成立するコンテンツ業界全体が、結構難しい状況に置かれてくる可能性も、否定できないっちゃ否定できませんしね。
まあ、こういったことってテメェんとこの懐勘定だけじゃなくて、周り見渡して足並みを揃えてみるって賢さも必要なんじゃないですかね。
post by ノリユキ at 21:01 | Comments/Trackbacks(0)
2009/04/28(火) [ business | economy ]
なんか、FX関係者ではこの話が波紋を呼んでるみたいです。
FX業者の規制強化へ 金融庁と証券監視委 – MSN産経ニュース
まあFX業者の財務管理体制の強化に関しては、恐らく誰も異論がないんじゃないかと。サブプライムローン問題に端を発した金融ショックで自己売買によって破綻した業者が結構いるみたいですしねぇ。自社の資産と顧客の資産がゴッチャになってる会社もあったらしく、こういったのって経営上かなり問題です。破綻した場合に被る顧客の被害が尋常じゃないですから。きちんとやってもらう必要があります。
で、問題となってるのはレバレッジの方ですかね。現在では最大600倍のレバレッジをかけることの出来る業者もあるそうで、投資家保護の観点からレバレッジの上限を設けることを金融庁は今後検討する可能性がある様です。一部報道によると、このレバレッジの上限は20~30倍程度だとか。
これ、結構波紋が広がってるみたいですねぇ。特にFX業者からすれば、高レバレッジによって小額資金からはじめられるというFXの売りを削がれるようなもんですから、今後の経営に大きく影響しそうです。さっそく、こんなアンケートとかやってますし。
FX投資家の9割は規制に反対~クルクる緊急アンケートの回答件数が1000件突破
レバレッジをかけるかけないって言うのは、金融商品としての魅力の問題で、ボラティリティや単位当たりの金額によって変わってきます。ボラが小さければ、投機的な意味において魅力がないので、レバレッジを大きくすることで商品価値を高めるわけです。まあ、リターンが大きくなる反面、損害額もレバレッジに比例して大きくなるわけで、この点が問題されてるんだと思います。
じゃあ、レバレッジの上限規制が、どの程度投資家の保護に繋がるんでしょうか?個人的には、あんまり関係ない様な気もしますが。
今、レバレッジを20~30倍にしようかという数字が挙がってる様ですが、これの根拠って恐らく株式との比較からじゃないかと。株式の信用取引はレバレッジが3倍です。100倍のレバが当たり前のFXからすれば小さいように感じますが、株式のボラは外貨取引に比べかなり大きくて、その辺を考慮すると、株式のレバ3倍はFXの30倍程度に相当するんじゃないかと言われてます。恐らくこの辺がFXのレバ上限の根拠になってくるんじゃないかと。
でも、株式がレバレッジ3倍であっても、大きな損害を被る人間は五万といますし破産する人間だって後を絶たないわけで、FXにレバレッジ上限を与えても、寿命が今までよりもいくらか伸びる程度のことはあっても、根本的に投資家保護にはならないと思いますけどね。
もちろんリスクに関してレバレッジの高低がまったく関係ないかといえばそうではありませんけど、基本的には投資家や投機家自身の資金管理能力の問題であって、きちんとした資金の運用能力のある人にとってみれば、FXのレバレッジってあんまり関係ないんじゃないかと。
通常、資金を運用する場合は、まず自分のスタイルに応じて損失額を想定します。取れるリスクのパーセンテージと絶対金額から1回のトレードに対する損失額を考え、そこから取引額を決めるわけで、その方針が決まったことで始めて自分の取引はレバレッジが何倍になっているかがわかるわけです。つまり、レバレッジが先なんじゃなくて計画が先。そうやっていくと、例えばドル円ベースのボラティリティで考えたら、日掛りなら100倍程度のレバレッジはそれほど大きなリスクにはならないと判断する人は結構いると思います。ま、ポンドだったらキツイとは思いますが。逆にマトモな計画を立てたら、400倍のレバになることなんてまずありませんから、使っている業者ではそれが可能でも、普通の人は滅多にやることはないはず。つまり、レバレッジ自体はリスク管理に対して多少の影響はあるのかもしれませんが、基本的にはリスクからの保護には直接繋がらないわけです。
ただ、問題なのは投資家保護というよりも、初心者保護という点かな。業者さんも業界関係者さんも商売ですから、「FXは簡単ですよ、儲かりますよ。小額資金からはじめられますよ~」なんて具合に、比較的いいことばっかのキャッチコピーを並べます。知識のある人なら惑わされないんでしょうけど、そうでない人達からすれば、何も分からず単なる射幸心だけで高レバレッジでやってしまうかもしれません。そういった意味で初心者保護であれば、レバレッジの上限規制は一定の意味を持つでしょうね。そう考えるとやっぱりレバレッジは、30倍程度が妥当になるのかな。
ただ、それやっちゃうとFX業界関係者は、キツイてしょうねぇ。FXの優位点を1つ失うわけですかねぇ。しかもFXって、スワップポイントとか価格の二重性なんかもありますから、逆に株と比べたら結構ややこしいと感じる人も多いはずです。レバによる効果が実質的には株式と変わらないんじゃ、顧客獲得も今後難しくなっていくでしょうねぇ。
また、金融市場の円滑さから考えたら流動性は高いほうが良いわけで、この規制が外貨取引の流動性にどれくらいの影響を与えるかはわかりませんが、参加者の数も運用資金の額も多い方が流動性が高まるわけですから、そういった点も考慮する必要はあるでしょうね。
まあ、解決策としては、どの業者も自動強制ロスカットを用意しなくちゃダメだとか、証拠金を引き上げするとか、そんな感じかな。他には、投資歴でレバレッジの上限を上げていく様にするとか、投資家の知識を計るために統一したテストを実施するかして、その知識や能力、資産背景なんかの段階に応じてレバレッジの上限を決定していくとかね。そういう風に考えていくしかないんじゃないかと。株式だって現物取引はほとんどの人が始められるのに比べて、信用取引は投資歴があまりなければ口座開設できないわけですし。
いずれにせよ、お役所さんと業者さんは自分らの立場だけを考えるんじゃなくて、ユーザーの意見も踏まえながら、社会全体の影響を考えて判断していただきたいものです。
post by ノリユキ at 14:03 | Comments/Trackbacks(0)
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